スタートアップセミナー プログラム紹介

スタートアップセミナー ー力動的アプローチへの第一歩ー

① ひきこもりの病理-力動的視点からー
  講師 池上 研(池上クリニック)

 「ひきこもり」を持つ人は、現在69.6万人存在し、ひきこもりの人々が増えていくことは、社会にとっての損失が大きいと考えられます。「ひきこもり」の半数に、精神障害があるといわれ、強迫性障害、自閉症性障害などがあるといわれていますが、「ひきこもり」の背景にある病理、症状が、十分注目されているとはいいがたい状況です。今回、まず「ひきこもり」の背景である強迫性障害、自閉症性障害等の病理、症状、精神力動、家族力動に関する講義を行います。そしてその後、「引きこもり」を体験してきた患者の事例をもとに、治療者と患者との治療のプロセス、精神力動について理解を深める予定です。

② 精神科リエゾンチームの効果的な展開
  講師 野末 聖香(慶應義塾大学看護医療学部)
     金子 亜矢子(東京共済病院精神看護専門看護師)
     佐藤 寧子(東京医療センター精神看護専門看護師)

 このプログラムは、精神科リエゾンチームを実施している、もしくは実施する可能性のある治療チームメンバーならびに看護師、精神看護専門看護師を対象としたセミナーです。①精神科リエゾンチームの精神力動、②チーム・ビルディングの方法、③チームのグループ・ダイナミクスと効果的な展開方法について、講義を行い、グループ・ダイナミクスの変え方、その中での各職種の役割、について、事例をもとにロールプレイを行い、自分の知識と技術を改善、向上させていくセミナーです。

③ 精神力動的理解とアプローチ看護職の立場から
  講師 岡谷 恵子(東京医科大学看護学科)
     松枝 美智子(福岡県立大学)
     川田 陽子(八尾こころのホスピタル)
     宇佐美 しおり(熊本大学大学院生命科学研究部)

 すべての看護師が患者との信頼関係を構築しながら必要とされる看護を展開する中、このプログラムは、患者ー看護師の信頼関係を、患者の精神力動を用いて構築する理論と技法を提供します。患者を精神力動理論を用いて理解し、症状、自我機能、自己、人格を査定しながら患者に安心、安全を提供するための信頼関係の作り方を検討します。講義、シミュレーション、ロールプレイを用い、自殺企図のリスクが高い患者・うつと不安が強い患者・衝動性の高い患者・攻撃的で関わりが難しい患者・医師と看護師を分裂させる患者、に対する精神力動的理解と信頼関係の構築方法を検討していきます。

④ 初心者のための力動的集団精神療法トレーニング
  講師 能 幸夫(PAS心理教育研究所)
     中村 有希(PAS心理教育研究所)
     平田 真一(桜が丘病院)

 力動的集団精神療法の本質は元気が出ること、元気になることです。人は仲間とともに何かに取り組むときに、いつも以上に元気が出るし、元気になります。ワークショップの目的はこの本質を共有することです。
 初心者に最低限必要なことはグループを安全に始め、安全に終わることです。それは自動車の教習と同じです。初心者は必死で力動的集団精神療法に取り組みます。その必死に取り組むことが、患者さんやクライエントの必死で自分の病理に取り組む姿勢に共鳴し、意義ある大きな仕事を実現します。グループでの体験とその分析を通じて、集団精神療法の面白さを追求してみましょう。そして、そのために最低限の必要な準備をしていきましょう。
 参考文献:小谷英文『集団精神療法の進歩』序章、第7章

⑤ 力動的面接法の基礎技術:空間作り—治療的介入−アセスメント
  講師 小谷 英文(PAS心理教育研究所)
     髭 香代子(PAS心理教育研究所)

 力動的心理療法の技術は、精神分析、対人関係療法、自己心理学、カウンセリング心理学とはまったく異なる精神内的心理学に基づいた「自分(me)」と「自分でないもの(not me)」に焦点を当てたものである。このアプローチのごく基本的な要素は、エネルギーと情報である。
 心理力動的面接は力動的心理療法の基礎技術だが、心理療法のセッションにおいてのみ応用されるものではない。コンサルテーションや準備面接、危機介入、リエゾン介入、集団精神療法、組織開発のためのエグゼクティブコーチングにおいても実用的に使われるべきものである。心理力動的世界を体験し、力動的面接法の基礎技術の活用法と出会い、磨きをかけるセミナーにご招待しよう。