大会基調講演(一般公開)

「災害:その心理的影響と回復における見えるもの、見えざるもの」

  講演:ボニー・ビュークリ(国際集団精神療法・集団過程学会 理事)

言語:英語(通訳がつきます)

<内容紹介>

災害が襲った際の、直後の影響は目に見えます。人々は、食物、衣服、そして医学的ケアを必要とし、そして世界も応じます。生き残るために必要なものが、その他の全てのものに優先されるのです。いくつかの心理的なダメージもまた災害後すぐに、はっきりと目に見えます。例えば、誰もが認識していることですが、愛する人の喪失は人生における最も悲痛な出来事です。しかし、災害は後にならないとわからないその他の多くの心理的な影響をもたらします。ほとんどの人は健康で強く、対処しますが、全ての対処メカニズムは非常に大きい犠牲を伴うことがあります。大災害はしばしば、心的外傷の構成要素となる強い恥の感覚、個人境界の侵害、同一性の喪失即ち象徴的な自己の死として体験されるものを引き起こし、人々はこのような体験を生き抜く中で変化します。近年の神経科学的な研究はまた、外傷的な体験によって脳の構造が変わることを明らかにしています。

不必要な苦しみが起こらないよう、心的外傷反応は隠れていることがあり、後になって災害とは無関係かのように現れることがあります。対人関係におけるストレスの増加、自殺、虐待、機能レベルの低下、そして薬物濫用は、必ずしも災害に関連しているとは見られない影響の一例です。生き残った人が彼らのペースで話せる範囲の量で、安全な環境や器がある愛着の中で外傷的な体験を語ることは、辛い出来事から癒されていくための重要なステップです。最終的には、犠牲の少ない対処法を選べることや、自己の感覚の変化における統合が起きることが成果になります。当日、ビュークリ博士は、目に見える、そして隠れて見えない災害の心理的な影響をより詳しくお話しします。また、災害によって隠れた影響と、心理的な犠牲の大きい対処法をとることになってしまったことの関係を発見することで得られる、回復を促進する方法についてもお話しします。