講師紹介

第1回 精神科医療における精神療法

OLYMPUS DIGITAL CAMERA吉松 和哉, M.D. (式場病院特別診療顧問)

東京大学医学部医学科卒業。医学博士。信州大学医学部精神医学教室教授、大正大学大学院臨床心理学専攻教授を経て、現在式場病院特別診療顧問。日本集団精神療法学会元理事長、日本精神病理学会元常任理事、等、日本の精神分析、精神医学会を牽引し、精神科医療における精神療法を実践してきた先達である。

 

第2回 青年の精神療法 精神医学的観点より

Ushijima牛島 定信, M.D. (三田精神療法研究所所長)

九州大学医学部卒業。福岡大学医学部教授、東京慈恵会医科大学教授、東京女子大学教授などの経歴を持つ。日本精神分析学会会長、日本森田療法学会理事長、日本サイコセラピー学会理事長、日本児童青年精神医学会理事長など歴任。人格障害、青年期の精神病理の解明および力動的精神療法の実践、研究をリードしてきた先達である。

 

第3回 対人関係論・自己心理学/

tatara鑪 幹八郎, Ph.D.(広島大学・京都文教大学名誉教授)

臨床心理士、精神分析家。熊本大学教育学部卒業、京都大学大学院教育学研究科博士課程修了。2015年秋、瑞宝中綬章受勲。日本のエリクソン研究の第一人者であり、ウィリアム・アランソン・ホワイト研究所にて精神分析の訓練を受け、ハリー・スタック・サリバンの対人関係論を軸とした精神分析的心理療法の実践およびスーパーヴィジョンの先達である。

 

第4回 発達障害と力動的アプローチ

adachi足立 智昭, Ph.D. (宮城学院女子大学教授)

臨床発達心理士。ライオンズクラブ心の復興プロジェクト震災復興心理・教育臨床センター代表。宮城県次世代育成支援対策地域協議会長など、宮城県の子どもの健全な発達・育成のオピニオン・リーダーである。乳幼児、子どもの育成に関して認知発達的なアセスメントと療育が専門である一方で、東日本大震災後に増加の一途をたどる発達障害が疑われる子どもたちの隠れたPTSD問題に対し、力動的なアプローチから打開を図る先達である。

 

第5回 精神看護と力動的心理療法

Exif_JPEG_PICTURE宇佐美しおりPh.D. (熊本大学大学院 生命科学研究部精神看護学教授)

精神看護専門看護師(Certified Nurse Specialist:CNS)第14 号。日本専門看護師協議会会長、日本看護系大学協議会高度実践看護制度推進委員、他。著書も多数あり、日本の精神看護領域における専門看護師の発展、 普及、育成の第一人者である。CNSの仕事に、力動的な視点による危機介入および心理療法を導入し、その訓練養成も含めてシステム化を進め、精神看護と高度実践看護の理論開発に取り組んでいる。

 

第6回 うつと森田療法

kitanishi北西 憲二, M.D. (森田療法研究所・北西クリニック)

東京慈恵会医科大学卒業。スイス ・バーゼル大学精神科 ・うつ病研究部門に留学。東京慈恵会医科大学第三病院精神神経科科長として森田療法室に勤務、東京慈恵会医科大学精神医学教室助教授、成増厚生病院副院長を経て、1996年森田療法研究所・北西クリニックを開設。日本独自の精神療法である森田療法を研究、実践し、外来個人精神療法としての森田療法を現代の複雑化する「うつ」などの問題に対しての適用を進めている先達である。

 

第7回 青年期の精神療法および集団精神療法

Sethセス・アロンソン, Psy.D., CGP, FAGPA (ウィリアム・アランソン・ホワイト研究所)

ホワイト研究所の教育課程理事、訓練・スーパーヴァイジングアナリスト、精神分析及び、児童・青年期精神療法のトレーニングプログラムのファカルティである。マンハッタン精神分析研究所のファカルティ、ロングアイランド大学の非常勤教授も務める。近刊予定のHandbook of Child & Adolescent Group Therapy (Routledge)のコ・エディターであり、青年期の個人及び集団精神療法において多くの実績を持つ先達である。

 

第8回 重度PTSDと子ども

ラルフラルフ・モーラ, Ph.D., MSS, CAIA(個人開業)

米海兵隊のPTSD治療のエキスパート。アデルファイ大学ゴードンF.ダーナー高等心理学研究所にて学位取得後、アメリカ、ヨーロッパ、日本等において臨床活動を行ってきた。主に、子どもや重度のPTSDに対して積極的な精神療法を、精度の高いアセスメントを元に、時にはCBT、来談者中心療法の技術も統合し、実践する先達である。

 

第9回 行き詰まり:抵抗-逆抵抗の鍵を開けようか

(c) Allison Kwesell講師:小谷英文先生(国際基督教大学名誉教授)

1975 年アメリカに渡り、C.R. Rogersに学び、ニューヨーク大学医学校卒後研修コース、ダーナー研究所で訓練、研究 をもとに精神分析的システムズ心理療法、略称 PAS 心理療法を開発した。アメリカ精神分析医協会元会長 Edward L. Pinney と共に当学会を設立、現理事長。多くのセラピストや医師が治療不能としてきたいわゆる「困難患者」との心理療法を、その人の持つ力動と、治療者との間に展開する力動を鍵として実践してきた先達である。